ヘリポート情報
貨物輸送のためのヘリコプター/ホームメイト
航空機は旅客機のような固定翼機と、回転翼機の2つに分類されます。回転翼機と言えばヘリコプターがよく知られています。ヘリコプターは航空機の中では小型ですがその特性を生かして幅広い分野で利用されています。今回は貨物輸送を行なうヘリコプターについて説明します。
ヘリコプターは貨物輸送が得意

航空機と言っても種類によって得意な分野は様々です。旅客機のように長距離を高速で移動できる航空機とは異なり、ヘリコプターは狭い場所を飛行して様々な作業のサポートを行なうのに適しています。ヘリコプターは機体の上部に回転翼が付けられており、その回転翼をエンジンで回転させることで空気の流れに乗って飛行する仕組みになっています。
ヘリコプターが貨物輸送に向いている理由
ヘリコプターの主な役割のひとつに物資の輸送があります。それは固定翼機にはできない動きができるからです。ヘリコプターの代表的な特徴にはホバリングがあり、これは揚力によって空中に浮遊したまま静止することです。着陸しなくてもホバリングによって空中から貨物の受け渡しをすることが可能です。
ヘリコプターは固定翼機とは異なり前後左右に動くことができ、小回りの利いた動きをすることもできます。そのため、他の航空機では飛行が難しいような環境でもスムーズに通り抜けることができます。垂直に上昇・下降ができ、長い翼がないので空港がなくても狭い場所や目的地に垂直方向に着陸できるのも特徴です。これらのメリットを生かし、物資の輸送の他に人命救助、救急医療、消火活動、農業、林業など様々な用途に能力を発揮しています。
実際にどのように活躍しているか
ヘリコプターは、他の交通手段では運搬できないような状況においても貨物を輸送することが得意です。物資は機内に積載できる他、機体から吊り下げて輸送することができるのもヘリコプターの特性です。実際に以下のようなシーンでヘリコプターは活躍しています。
- 山間部や離島といった他の交通手段が少ない地域への輸送
- 工事現場への資材の輸送
- 車などの大型の貨物の輸送
- 被災地への物資の輸送
- 山岳や海への貨物の輸送
- 山間部で伐採した木材の運搬
- スピーディに物資を受け取りたいときの手段
通常の手段では立ち入りが難しい地域にも空中から物資を吊り下げて渡すことができるので、交通手段が限られる状況ではヘリコプターが非常に役立ちます。東日本大震災ではアメリカ海軍が艦船からヘリコプターを利用して、被災地に支援物資を輸送しました。