ヘリポート情報
病院ヘリポートの設置基準/ホームメイト
医療現場に用いるドクターヘリや有事の際の消防、防災ヘリコプターを離着陸させるヘリポートの設置基準には様々なものがあります。ここでは項目ごとに病院ヘリポートの設置基準をご紹介します。
設置の目的について

病院ヘリポートは原則的に緊急重篤患者を病院へ搬送することを目的としています。
具体的な使用の対象は、ドクターヘリ、消防ヘリ、防災ヘリなどです。これに加え、病院間の患者の転院や臓器移植ヘリの受け入れも設置の目的としています。
対象となる病院について
救急医療の現場に注力する病院が対象となります。災害拠点となり得る病院や、比較的多くの病床を抱える大学病院等で、救急医療において高度な機能を持つ病院などです。
利用目的と利用頻度について
病院ヘリポートの利用目的は、基本的には医療が中心となります。大きな目的としては、救急患者の受け入れ、重篤患者の病院間転送、臓器移植におけるヘリコプター輸送などが挙げられます。
場外離着陸場は年間3~200回の着陸が想定されています。年に500回程度の利用となる際には非公共用ヘリポートが推奨されています。
着陸帯の大きさついて
医療目的であり、重篤患者を緊急搬送するのに十分な広さを要することから、着陸帯の大きさは使用予想機の投影面の長さ及び幅の各1.2倍以上となります。
また、全方向に幅1.5m以上のエプロンが必要です。エプロンとは重篤患者やヘリコプターの乗客の乗り降りなどを行なうスペースのことです。さらにこのエプロン部分には、広域を照射するフラッドライトを設置する必要があります。
落下防止施設について
落下防止として、安全ネットやキャットウォークをエプロン外周部に備え付ける必要があります。安全ネットとキャットウォークは最端部で200kgに耐えられる必要があります。
標識について
項目を記載した標識を設置する必要があります。標識に記載する項目は以下になります。
- 白十字の中心に赤字で"H"と表記した病院ヘリポートマーク(ICAO基準)
- 着陸態境界外周を幅15cm以上の黄色線で囲う
- ベース地の色は上空から視認しやすく、よく目立つもの
- 病院名と最大着陸可能重量を明記する
夜間照明について
夜間の離発着に備え、照明器具として以下のものを揃える必要があります。
- 飛行場灯台(1基)
- 境界灯付き着陸区域照明灯(最低8基)
- 進入角指示灯(VASI)(2基)
- 風向灯(1セット)
- 無人点灯受信装置(1基)